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スポットライト

かまとと小町 Interview

2015 大阪短編学生演劇祭
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大阪短編学生演劇祭を勝ち上がり、全国学生演劇祭に出場するかまとと小町のみなさん。
2月13日に大大阪舞台博覧会の本番を終えたばかりの彼女たちにインタビューを行いました。

前回と同じくインタビュワーには玉木青さんをお迎えし、全国に向けてギアチェンジしたばかりのかまとと小町から、高道屋さんと羽室さんのお二人にお話を伺いました!

(この記事は2016年2月15日に配信したインタビューの模様をまとめたものです。)

画面には、女子二人とぬいぐるみ一匹

玉木 かまとと小町さんは、普段は三人なんですよね?

羽室 そうですね。

高 道屋 尾形(柚香)が熱を出してしまって、インフルエンザではないのですが。13日が本番(※)で、14日がバレンタインデーなので、徹夜でチョコレートを作っ ていて、その疲労からダウンしてしまったようで…。今日は二人で参加します。(ツイキャスの画面が)女子(っぽい絵面)ですねー。

玉木 思っていたより女子(っぽい)ですね。そのー、ぬいぐるみをお持ちだとは思っていませんでした。

(編註:配信時、羽室さんがぶたのぬいぐるみを抱いておられました)

羽室 (抱いていたぬいぐるみを動かしながら)ぷーとんといいます。よろしくお願いします。

玉木 では今日は尾形さん以外のお二人ということで。自己紹介をお願いできますか?

高道屋 かまとと小町で脚本・演出を・しています、高道屋沙姫(たかんどうやさき)と申します。よろしくお願いします。

羽室 かまとと小町の羽室美佑(はむろみゆ)と申します。「羽」に室町幕府の「室」で羽室(はむろ)と読みます。よろしくお願いします。

玉木 よろしくお願いします。

※大大阪舞台博覧会:書類審査により選ばれたアーティスト24組による、20~30分の短編作品の上演会。2015年2月6・7・13・14日の4日間に渡り大阪市立芸術創造館にて行われた。かまとと小町は2月13日に登場、「出口はナイらしい」を上演した。

着想のきっかけと「思い」について、話していたはずが……?

玉木 かまとと小町さんは、昨年の大阪短編学生演劇祭で観客賞と最優秀賞を受賞されたんですよね?

か そうです。

玉木 このときに上演されたものと、今回京都に持って来られるものは別の作品ですか?

高道屋 いえ、同じ作品ですが、少しだけブラッシュアップしようかな、という感じです。

玉木 この作品を作ろうと思ったきっかけや、脚本を書かれたり、演出をつけたりされているときのそもそもの着想は、どういうところにあったんでしょう?

高 道屋 私事なんですけど、一昨年に白血病を発症して、一年間無菌室の中で色々なことを考えていたんです。もしかすると、これから子どもが生めなくなるかもしれな いことが一番堪えましたね。そのときに兄の奥さんが妊娠したこともあって、そこからお母さんと子どもの話、具体的に言うと、死にたいと思っているお母さん と、まだ生まれてないのにお腹の中にいる、生きたいと思っている子どもの話を書けたらな、ということから着想を得て書きました。

玉木 最初に脚本を読まれた役者の方は、どういう印象を持たれたんですか?

羽室 何かそういう「思い」を感じたんですよね。発話することからではなく、文字からすごい力を感じて。思いが詰まっている作品だなとすごく思いました。

玉木 実際に思いが詰まった台詞を口に出すときに、なにか今までとは違うところや、台詞の勢いをそのまま伝えられたらいいな、などという工夫や意識はしていますか?

羽室 意識したことといえば、言葉自体が持っている力を私が発話することによって失わせないように一応気をつけたつもりではいますけどね。

高道屋 どういうこと?

(二人、笑う)

玉木 なんかもうふわふわしちゃってますね(笑)

羽室 いつもこんな感じですね(笑)

高道屋 今いない尾形もこんな感じです(笑)

玉木 あ、そうなんですね!すごく軽い感じが…

羽室 みなさんけっこう重い感じでされているんですか?

玉木 どうなんですかね…。

高道屋 15分しかないのに!(笑)

女子大生のキャピキャピ感に圧倒されるインタビュワー。

玉木 前回インタビューさせていただいた、poco a pocoさん、名古屋のユニットさんも女性ばかりでしたね。しかも皆さん今年二十歳になられるということで。

羽室 若い!

玉木 すごくキャピキャピした感じでした。

羽室 私も二十歳になったところです(笑)

玉木 二十歳なんですか!やっぱりみなさん若いですね。で、どの団体さんが気になりますか、と(poco a pocoさんに)聞くと、同じ女性のユニットであるかまとと小町さんが気になっているそうですよ。

羽室 なるほど…。

玉木 でもこのインタビュー企画、二連続でこういうキャピキャピした感じなんですよ(笑)

羽室 ちょっと疲れてますか?(笑)

高道屋 テンション上げてこ!!

羽室 あげてこ!

玉木 月末に京都でお会いするのが楽しみです。

高道屋 よろしくお願いします!

玉木 だいぶ体力を養っておかないと…(笑)

高道屋 鍛えてこ!!

羽室 鍛えていこう!

高道屋 怒られそう…(小声で)

玉木 尾形さんがいらっしゃらなくてよかったです(笑)三人お揃いだともっと大変だったかな、というか。

チクッと胸が痛くなるような話を、クスッと面白くやっていきたい。

玉木 でも、素敵ですね。ただ重くなったり暗くなったりするようなテーマ、特に普遍的なテーマだと余計に重たくなるかもしれませんが、このツイキャスだと、イメージがかなり柔らかくなっていいですね。敷居も低くなるだろうし、お芝居にとっつきやすくなるでしょうね。

高道屋 ありがとうございます。

羽室 やった!(ガッツポーズ)

高 道屋 私たちのコンセプトとしては、「チクッと胸が痛くなるような話をクスッと面白くやっていこうよ!」みたいな感じです。できるだけバランスを取りながら、シ リアスとユーモア、面白いところを混ぜながらやっていこうと。でも私が何もしなくても、こっちからお願いしなくても役者陣がみんなキャピキャピやってくれ るので、そこまで重たくならずに済んでいてありがたいなと思います。

羽室 よく怒られますからね(笑)

玉木 でも高道屋さんが退院をされてから、もう一度お芝居をやろうというときに、誰とやろうかということは考えられたわけですよね。

高 道屋 そうですね。誰とやる、というよりは、私と一緒にやりたいと思っている人とやろうと考えていたんです。私たちはみんな、高校の演劇部のときに近畿大会に出 場したんですけど、その全国大会に進むことができなくて。でもやっぱり全国に、日本一になりたいという気持ちが、なんとなくはあったんです。そうするため にはまず大阪短編学生演劇祭に出て、全国(学生演劇祭)を目指さなくちゃいけない。じゃあ大阪短編学生演劇祭に一緒に出てくれる人がいるかなと思った時 に、尾形と羽室が一緒にやりたいと言ってくれて、一緒にやろうということになりました。

玉木 もともと全国学生演劇祭を射程、視野に入れられていたんですね。

高道屋 そうですね。やるからには全国まで行かないと意味がないと思って。

玉木 賞もダブル受賞されて、全国の切符を手にして、今月末26日から京都に来られるんですよね。ちなみにブロックはどこですか?

高道屋 Cブロックです。(羽室、両手でCの形を試行錯誤しながら作る)

玉木 ビジュアルをそんなに生かしていただかなくても十分言葉で伝わっております(笑)

羽室 Cブロック!です!

玉木 では是非とも日本一を目指して、ということですね。

二人 頑張ります!

高道屋 でも他の団体さんを意識しすぎてしまうと、誰に向けてお芝居をやりたいかというところがぶれてきてしまうので。そういうことは意識せずに、しっかりお客さんに伝えるということだけ考えてやりたいですね。

羽室 いいこと言った!(笑)

京都では、みんなで着物を着たい!

玉木 (ツイキャス配信画面を見ながら)コメントも来ていますね。

高道屋 福島くん、「いい意味でかまととぶってますね」だって。

玉木 お知り合いの方ですか?

高道屋 はい。この間13日に大大阪舞台博覧会(※参照)というのがあって、そのときに福島くん(福島直季さん・劇団ろみお座の主宰)が客演で出てくれたんですよ。

玉木 それで見ていただいているんですね。ありがとうございます。

高道屋 ありがとー!

羽室 ありがとうございます。

玉木 この「かまとと小町」という名前も、ユニットを立ち上げるときに考えられたものなんですか?

高道屋 そうですね。尾形とかが「モナリザ美容室」とかも言っていたんですけど、それもありやなって思いながら。でも…

玉木 意外といいですね(笑)

羽室 でも名前落ち感がすごい(笑)

玉木 全国学生演劇祭は京都で行われますが、お隣の大阪の方であれば京都に来られたこともあるかと思います。今回は京都に長く滞在されるんですか?それとも大阪から通われるんですか?

羽室 (大阪から)通いですね。ちょっとこっちが…(ジェスチャーをしながら)

玉木 お金がね…。最終日には少し時間があると思うのですが、京都ではどんなことをしたい、どこ行きたいとかいうのはありますか?

高道屋 みんなで着物着て歩きたいですよね。それが一番京都を感じられるんじゃないかな、みたいな。和の心を。

羽室 やっぱり「どすえ」的な?(笑)

玉木 …ちょっとだけ馬鹿にされてます?(笑)

二人 してないです!してないです!

玉木 私、生粋の京都生まれ京都育ちな者としては…

二人 やばいやばい!(焦る二人)

玉木 でもね、「でんがらまんがら」の大阪と比べると。

羽室 いや、もう言わないですよ。

玉木 いや「どすえ」も言わないです!(笑)絶対言わないです(笑)

高道屋 間違いない(笑)

玉木 ちょっとはんなり、着物で過ごせるといいですよね。

高道屋 素敵ですね。

羽室 はんなりと。

玉木 観光の方とかも全国学生演劇祭を見に来られるかもしれませんね。

高道屋 来てほしいですね。

玉木 もしかするとお客様の中にも着物を着て観劇される方がいらっしゃるかもしれませんね。

高道屋 はんなり美女、はんなり美男?が。

玉木 羽室さんは基本的にいいかげんなことを仰いますね(笑)

高道屋 ばれてるで!(笑)

羽室 そんなことはないですよー。舞妓さん素敵ですよね。舞妓さん。コメントに「舞妓さんはいい!」というのがありますね。

玉木 素敵ですよね。舞妓さんや芸妓さんは。

二人 うん。いい。いい。(深く頷く)

羽室 テンション上がりますね。

高道屋 制御してもらわないと好き勝手に喋っちゃう(笑)

ほっこりと、一息つけるお芝居です。

玉木 まだ少し時間がありますので、好き勝手喋っていただいても。

羽室 あ、これ作ったんです。舞台の宣伝をしてもいいですか?(以下、自作の全国学生演劇祭のチラシを画面に写しながら)

JSTFと書いて全国学生演劇祭、と読んていただいて。かまとと小町はCブロックです。2月26日から29日までやっています。うるう年ですからね、今年は。会場はアトリエ劇研!

高道屋 是非見に来てください!

羽室 よろしくお願いします!

玉木 まだまだチケット販売中ということで。

羽室 三人芝居をやります。

玉木 お二人に、尾形さんも加わっての三人芝居ということで。

高道屋 もう一人は秘密兵器みたいな人なので。

羽室 核弾頭みたいですね。

玉木 まだいるのか…(笑)

高道屋 ちょっと、喋りすぎ(笑)

羽室 すいません(笑)

玉木 では、すでにかなりの魅力が伝わっているとは思うのですが、是非ここを見てほしいとか、是非ともこんな方に来場していただきたいなというのはありますか?

高 道屋 やっぱり世の中には、目を覆いたくなるような事件もあると思います。子どもの虐待とか。そんな中で、毎日の家事が大変だな、なんて思っているお母さんと か、今から子育てするのが大変だなとか思っている妊婦さんに、命が生まれるということは素敵なことなんだよ、というのを、息抜きがてら見てもらえれば一番 かなと思っています。気を張って見てもらうお芝居じゃないので。ほっと一息つけるようなお芝居を作っているつもりなので、それがちゃんと伝わるように、京 都に持っていけるように頑張ります。

玉木 ありがとうございました。羽室さんは何かありますか?

羽室 (お芝居を見た後に)「疲れたー」ってなるよりも、やっぱり「はーよかったー!」って思ってもらえるように、ほっこりとした気持ちで帰っていただきたいなと思っています!そんな芝居を、全国学生演劇祭でやります!

玉木 ありがとうございます、楽しみにしています!では京都でまたお会いしましょう!尾形さんにお大事にとお伝えください。

二人 ありがとうございました!

 

ほがらかで可愛らしく、しかしパワフルな喋りで始終インタビュワーを圧倒した、高道屋さんと羽室さん。インタビュー中におっしゃった「チクッと胸が痛くなるような話を、クスッと面白くやっていきたい」という彼女たちのスタンスが現れているようなインタビューでした。

インタビュー中、お二人に「秘密兵器」とも言われた尾形さんを加えての本番、きっと楽しくも力強いお芝居を見せてくださることでしょう!

かまとと小町「MOMMY」は全国学生演劇祭Cブロックでの上演です。

ご予約はこちらから。

※高道屋さんの「高」は正式には「はしごだか」ですが、文字化け防止のため表記を変えています。

書き起こし 吉岡ちひろ

ライター 中澤初奈

(2016.02.20)