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レビュー

ごじゃりまる。へ参加団体からの感想・講評

これぞ演劇というような勢いのある舞台であっという間の 40 分間だった。疲れることなく 最後まで見入ってしまい、物語の展開が非常に面白さを感じた。音と光、そして役者の声に よる効果音が舞台を作り上げており生で観たいと強く思う舞台であった。動きに無駄を感 じず、個々の役者の立ち回りが観ていて飽きることなく次はどう出るのかワクワクし、自分 が想像していた結末とは異なり少々驚き最後まで楽しんで観ることができた。大きな世界 観のようで伝えたいことがまとまっており、難しくない題材で伝え方が直接的だったため 一度観ても満足できる作品であった。

■ポケット企画 出演 齋藤明日香

 

お話の展開がとても面白かったです。終わったかと思った後、最後の伏線の回収にワクワクさせられました。さらっと出てきた「エックス」が違法薬物だったことにも、ニヤリとさせられました。
また、パワフルな演技が魅力的でした。ナコさんとニコちゃんのかけ合いに、何度もニヤニヤさせられました。ナコさんの、見ている人にちょっとムカつくな〜と思わせる感じがとっても素敵で、出てくる度ワクワクしました。ニコちゃんの、可愛さの中に毒っけのある感じがクセになり、早く出てこないかな〜とハマってしまいました。
とても楽しかったです。ありがとうございました!

■東北連合 スタッフ

ハイテンションかつスピーディーな女優さんたちの、息のあった演技は見ていて清々しかったです。ダンスの練度や音響・照明のクオリティも高く、観ていて違和感を覚える瞬間がなかったです。

ただ、そのスピード感に対し内容の密度が足りないように思いました。過剰な正義が自分が立ち向かっていたはずの相手と同じ行動をしてしまったり、アルフレッド・ノーベル博士のような苦悩など、観たことのある展開に思えてしまったことがその原因だと思います。しかし、上演中観客を引き込み続けるパワーがあったと思います。

■劇団Noble 演出

 

まず第一に劇の鮮やかさがとても印象に残っています。照明を上手く使われていて、自分の勉強になるなーと感じていました。また、どのシーンもダイナミックな動きで表現されていて見ていて飽きませんでした。あれくらい自分も表現してみたいです。

逆にインパクトが強すぎて話の内容に入り込みにくかったとも感じました。動きに注目しすぎて、あれ、今なんのシーンだっけか、となるとこが自分にはありました。自分の感じ方ですが、シーンのメリハリがもっと欲しかったなー、と感じました。楽しく見せてもらいました。ありがとうございました。

■ゆとりユーティリティ

 

最高。これが東京の演劇かあ…

脚本家さんの頭をパかっと開けて中を見てみたい。

設定と内容はぶっ飛んでいましたが、それを感じさせないテンポのよさと役者さんの力量に素直にすごいと思いました。めちゃくちゃ練習しはったんやろなあ、…

歌ありダンスありで、派手な照明や音楽もありで、純粋に上質なエンタメ作品として終始わくわくしながらみていました。

と、思いきや後半のブラックな展開。前半ではにっこにこで見ていた「こうふくみたらしだんご♡」のくだりをあのような恐ろしい狂気に満ちた世界観として突きつけられるとは思ってもみなかったです。

作品の雰囲気を損なわないまま、最初から最後まで一貫して通せるのは役者さんと演出さんの努力のなせる業だとみていて思いました。

かっこいい、好き。

■あたらよ 関係者

 

他団体と全く毛色の違う作品だと思いました。明瞭で個性的な俳優の演技、美術や音響照明はポップで鮮やかで、全ての演出が魅力的だったし、座組みの強みや持ち味が発揮されていると感じました。なのに、最後のどんでん返しは、ある種自分たちの持ち味をことごとく否定する結末で、演出家の聡明さと俳優の徹底した仕事ぶりに心の中で拍手をしてしまいました。ごじゃりまる。さんが普段からこういった作風なのかは分かりませんが、一見自信たっぷりの、ある種強者にも感じられる芝居の中にある、作り手自身の疑いや俯瞰の目に、圧倒的な強さが感じられました。

■ふしこ 役者

 

掴みから役者さんの声や体表現、照明や心地よいテンポ感に惹きつけられました。アニメを観ているようで、飽きることなくずっと目を離せずにいました。音響と照明が合うところ、時々クスッとくるような話に関係のない台詞や動きがクセになりました。テンションの高い明るい芝居で「社会の闇にズームアップ」した内容だったのがとても辛辣で好きでした。リアルな芝居でないのにリアルな内容、というギャップがよかったです。常に先の展開が気になりました。

観終わったあと、タイトルの可愛らしいという印象がガラッと変わりました。

■おちゃめインパクト 役者 久保