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企画

観劇レビュー 村田青葉さん

iwate

岩手県 村田青葉さん(演劇ユニットせのび)

 

ふしこのレビュー

 

もっと「演劇」を効果的に使えたら良いなあ、と思いました。

 

たとえばはじまりのシーン。

薄明りの中、女性が行燈を持って入ってくる。

そのあと一度ハケて、座布団をセッティングする。

 

ここの部分は、「何が始まるのだろう」「どんな世界観なのだろう」とドキドキしながら見ることができました。

しかしそのあと、さらに2人女性が入ってきてから、ただ淡々と会話劇が広げられていくところで、少しずつ気持ちが離れていってしまいました。

 

役者さんそれぞれが良くも悪くも真っ直ぐで、個人的にはとても好感が持てました。しかし、演劇として見ると、もう少し生身の空気感を感じたかったです。

というのは、セリフ(脚本)の優先順位が高いように感じました。

それを遂行するように、役者がいるように感じてしまった、ということです。

 

当然、そのようなお芝居であるので、なにか動きが欲しいとか、話に大きな展開を用意して欲しいとか(最後のいわゆる”オチ”では、そのような展開がありましたが)、そういうわけではありません。

たとえば、インタビュー動画でもお話しされていた、今の社会の男性の優位性について、演劇で伝えようとしたときに、果たしてこの設定でよかったのか、と思いました。

 

とても繊細な問題で、とくに「ふしこ」の皆さんがこれから向き合い、戦っていかねばならない問題です。

それに対する解決はあれでよかったのか。

もっと、皆さんの感じていた生身の葛藤を僕は感じたかったなと思いました。

とすると、設定もこれでよかったのか。

 

みたいになってくるのですが…、これはレビューではなく感想ですね。

すいません。

 

戻って、「演劇」を効果的に伝えたら、というお話ですが、(今回は画面越しではあるものの)もっとドキドキして見たかったということです。

外側にいる観客をどう刺激するのか。

たとえば、具体的に言うと間をたっぷりとってみるとか、役者の感情や身体がどう反応しているのかとか。

それを意識してみると、良いと思いました。

 

ただ、とても勉強熱心な皆さんとのことですし、作品づくりに重要なテーマの設定(まなざし)は既に持ち合わせているようなので、今後も楽しみです。

ありがとうございました。