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企画

あたらよの観劇レビュー

2021.3.6_210306

北海道 上田龍成さん(星くずロンリネス)

hokkaido

少し短めの演劇作品には3という数字の相性がいいと常日頃から考えている。3人や3個、3つのポイント、3つの展開、3か所、3回・・・。自分が短編作品を構成するうえですごく大切にしている数字です。

この作品も3つの円の中で大学生たちの「会話劇」が繰り広げられる。ただ、それは会話のようで会話じゃなかったりもする。でも、彼ら彼女らにとっては会話なんだろうか、と考えながら見ていた。

まず、とてもとても等身大の話に見えた。それが面白かったので、これからもずっと等身大の作品を書いて欲しい。そうすると、年齢に関係なく、ずっと誰かの心にはピタッとハマる作品を生み続けることが出来るはずなので。

この作品での大学生の等身大っぽさがとても良かった。

 

少し余談だけど、僕が大学生だったころ、LINEはギリギリなかった。卒業したあとにすぐに浸透した気がする。だから、共感できないかっていうとそうではなくて、逆になんかもう心の奥底に閉まっておいた、大学生活という名の浮ついたあの頃の欲望の記憶が思い出されて、枕に顔をうずめたくなりました。

いつの時代も(それはスマホがあろうがなかろうが)大学生の心の中は変わらないのではないだろうか。

照明の変化や小道具の仕掛けもすごくシンプル。だからこそ、会話が際立っていて、見やすかった。この、ある種、どストレートな作品を他の人はどう見るのだろう。深い共感を抱くのだろうか、何かを重ねて少し恥ずかしくなるんだろうか。

定点撮影だったのがとてもいいスパイスとなっていました。これがカット割りした撮影だと演出家のより濃い想いみたいなものが溢れちゃうところだったのですが、定点 [……全文はこちら

 

 

島根県 亀尾佳宏さん(劇団一級河川)

shimane

照明によって丸く切りわけられた三つの空間。そこで繰り広げられる恋愛にまつわる会話。カメラはそのさまを定点でとらえ続けている。寄ることもなく引くこともなくただ一つの視点から見つめ続けるだけの映像になぜこうも引き付けられるのか。面白かった。ただ、面白かった。僕は「あたらよ」という劇団のことを何も知らない。演じている俳優の名も、誰が台本を書いて誰が演出をしたかも知らない。このお芝居がインターネットで配信されていなければ、僕はこの作品に出逢うこともなかっただろうし、「あたらよ」という集団を知ることもなかっただろう。偶然インターネットの画面越しにこの作品に触れ、面白かったと感じた観客の一人。前置きが長くなったけれど、これから僕は「あたらよ」の『会話劇』というお芝居をなぜ面白く感じたのかということについて思いつくままに書いていく。

まず等身大の役者がいい。大学生が大学生を演じるだけで等身大の演技ができるとは思わない。けれどもこの『会話劇』では、俳優が演技の巧拙ということを越えて舞台上に立ち、呼吸し心を動かしていた。求められた方が楽だから、好きという感情が分からぬまま女を抱く男。便利な女を演じることで男をつなぎとめるために男を求めるが、しだいに自分の思いを抑えられなくなる女。初めての恋愛に浮かれ、女はかよわく守ってやらなければならないと括ってしまう男。自分へ恋している男の想いに気づかず、恋愛相談をして傷つけてしまう女。女への想いを隠し、傷つきながらも良き友人として恋愛の助言をする男。五者五様の登場人物を観客はどのように見るのだろうか。今どこかにいる誰かのようにも感じる者もいれば、自分 [……全文はこちら

 

 

福岡 田坂哲郎さん(非・売れ線系ビーナス)

fukuoka

全員かわいい~~~!!! 

そして、全員うるせ~~~!!!

 

最近の若いやつ、なんて言葉死んでも使いたくないと思ってたけど、もう俺は彼ら彼女らとは別のとこにいるんだ。完全におじさんになっちまった。そんなことを痛感させられた。だってもう、こういうことで悩まないもん俺。いや、こういう問題は起きる。起きてるんだろうが、たぶんもっと難なくこなす、あるいはスルーする。解決策ではなく、いなし方を知っているから。もっと掘り下げずに終わらす技術を手に入れてしまったから。いや、いまだにへたっぴな同世代いるけどさ。そういう人たちに対して、あーあー、って思っちゃうのよ。エリアの外にいるんだよ俺は。明かり当たってないわけ。

 

あーあー。

 

冷静に分析なんかできない。心揺さぶられちまった。くそっ、京都人め! 知らんけど。

LINEでのやりとりと対面でのやりとりに差がなくて、そこが最初違和感だったのだけど、もしかしたら最近の若いやつ(また使っちまった!)にとってはほとんど差がないのかもしれない。文字情報だけでなく、スタンプとか絵文字とか、既読つけるタイミングとか、そういうのひっくるめたやりとりだから。とかまた断絶を感じて落ち込む。

 

断絶とか書いたけど、全然共感できないわけじゃなくて、ジェンガ倒れるタイミングとか最高~~~!!!!! と思った。というか、恋愛をいつか崩れる前提のゲームとして捉えてるところがかわいい~~~! そしてしんど~~~!! セックスフレンドって関係(いかにも既製品のように名付けちゃうところに不幸があると思う)を、ババ抜きで表現するのも、めちゃくちゃ上手。そっか、ババの押し付け合いなのかあ。

 

「僕たち [……全文はこちら